700年前の最古の請求書
みなさんこんにちは。
700年前の最古の請求書は、
1309年のイギリスで発見された費用請求明細です。
イギリスの下院議員であるクリス・ブライアント氏が、
執筆した『議会:伝記』(Parliament: The Biography)
によりますと、
当時ヨーロッパの諸国では絶対王政が成立する前の時期でした。
まだ王権がそれほど強くなく、
諸侯がまだまだ力を持っていた時期です。
その中でもイギリスは例外的に王権が強かったのですが、
当時の王ヘンリー3世は前王から続く失政により、
財政難に陥って課税の強化を図ります。
しかし相次ぐ反発によって1258年、
定期的に議会を開催することを定めた「オックスフォード条項」
を認めざるを得なくなってしまいました。
各地域から騎士やも一部のブルジョア平民を集めて、
定期的に諮問議会を開くこととなったのですが、
地方から議会に参加するのは費用がかかります。
参加した騎士や平民達は参加にかかった費用を王に請求して、
王もその請求によって費用を支払っていたときのものが、
冒頭の最古の請求書なんですね。
しかもこの請求費用が、
参加にかかる2倍くらいの額だったそう(笑
今では考えられませんが、
当時はまだそういった金銭のやりとりが甘かったんですね。
借金返済生活を通じて、
こういったお金や金融に関する歴史を知ることは、
とても面白いですし勉強になります。